ここは、株式会社トミーウォーカーのシルバーレインで活動しているキャラ『桐嶋夜雲』のブログです。
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お互いに、酷く、驚いていた。
「君…刃物を抜き身で持ち歩いては、危ないでしょう」
声をかけた多祇も、かけられた夜雲も、驚きのあまりそれきり硬直してしまっているくらいである。
桐嶋家の広大な日本庭園。
抜き身の小太刀を片手に庭をうろついていた夜雲を、見咎めた多祇が声をかけたのだった。
「君…刃物を抜き身で持ち歩いては、危ないでしょう」
声をかけた多祇も、かけられた夜雲も、驚きのあまりそれきり硬直してしまっているくらいである。
桐嶋家の広大な日本庭園。
抜き身の小太刀を片手に庭をうろついていた夜雲を、見咎めた多祇が声をかけたのだった。
その日は、宰家次期当主である宰多祇と桐嶋家現当主である桐嶋玲人の初顔合わせがあったのだ。
世界に冠するコングロマリットである宰家と、裏社会に隠然たる勢力を誇る梧桐組の一家である桐嶋家は、表向きは健全なビジネスパートナーとして良好な関係を結んでいる。勿論、裏向きの事情も関係もしっかりとあるのだが、それは世間には秘されているし、多祇もまだ詳しくは教えられてはいなかった。
それでも、重要なビジネスパートナーである玲人と今から親交を持つことは有益であるが故に、今回の運びとなった訳だ。
二十代半ばとは思えぬ落ち着いた風貌の玲人は、来年の春に漸く中学に上がるという年齢の多祇にも丁寧な挨拶を述べた。
そして未だ幼いとはいえ、多祇も帝王学をみっちりと叩き込まれている身だ。見劣りすることなく挨拶を返して、顔合わせは終了となった。
その後、別室で仕事の話が進められる間に、多祇は桐嶋家の庭を散策していて、麗らかな日差しを跳ね返す刃をさげた夜雲に行き会う事となったのである。
◇◇◇
何時までも硬直してはいられないので、とりあえず庭の一角にある東屋へと移動する事となる。
先を歩く夜雲の様子に不穏な気配は見られないが、持っている物が物だけに多祇も若干の緊張を隠せない。
もっとも、宰家の嗣子である多祇を、桐嶋の家の者が害するという事はないはずであるのだが。
気まずいという訳でもない、どこか不思議な沈黙のまま、東屋へ着いたところで思いついたように夜雲が声を上げた。
「…そうか…お前さん、宰の坊ちゃんか」
「えぇ、そうです。宰が一子で多祇と申します。よろしくお見知りおき下さい」
多祇はこの時、夜雲の事を桐嶋の家人だろう ―― 一番有り得そうな可能性は玲人の弟か ―― と思った。
少なくても、否、絶対に組員とは思えなかった。
いくら法を遵守する精神に乏しい任侠でも、企業の表看板を掲げている身でこんな年端もいかない少年を組員に迎える事は考えられぬ事であったし、逆に、組員であれば大事な客人である多祇の前に、抜き身の小太刀などという物騒な代物を持って無造作に現れるはずがない。
だからこそ多祇は、問いとも呼べぬ独り言めいた夜雲の言葉に応えて名乗ったのである。
一方、夜雲はといえば。
己が陥った状況の面倒臭さに、早くも全てを投げ出したい心境になっていた。
多祇の名乗りが本当であれば、目の前の少年は桐嶋組の、ひいては梧桐組の大切な客である。
まず、迂闊な口を利けない。うっかりとした事を言おうものなら、両手の指が全部無くなる位では済まされないであろう事は、簡単に予測がつく。
それだけでも十分ウンザリとするというのに、今の夜雲は、隠密行動中なのだ。
多祇が聞けば、嘘だと即座に断じるであろう程に堂々と庭を闊歩していたが、夜雲はこの上もなく真剣だった。
それは、未熟故ではなく ―― 夜雲はその時、透明であったからだ。
ホラ話でも冗談でもなく動かしがたい事実として、夜雲は人間の目は勿論、カメラにも映らない状態になることが出来た。
数年前のある出来事により突如として目覚めたその能力は、一般的には化け物として排斥の対象となったやもしれぬものではあったが、能力発現を目撃した数少ない人間である桐嶋玲人は、幸いな事にそれを非常に実用的な能力として受け入れた。
玲人曰く。
裏技は知る人間が少なければ少ないほど威力を増すのだから、決して人には知られるな。
何故消えたなどと無駄な問いに精を出すより、さっさと扱いに慣れて、組の為に役立てろ。
異能を裏技と言ってのける玲人の豪胆な神経のお陰で、夜雲は然してパニックに陥る事無く能力を受け入れ、組の為にというよりは玲人の為に使いこなしてきた。
そして、今も。
玲人の命を受けて、大事な客を迎えている邸内を秘密裏に巡回していた、という訳である。
事が起こった時に備えて武器となる小太刀を携帯しており、また武器の小太刀が抜き身のままなのは、鞘から抜く手間を省いた為と、なにより隠し持つ必要が無かった為なのだが。
洗いざらい全てを説明して、多祇に納得して貰えるとは到底思えない。
そもそも多祇には、何故か夜雲が見えているのだから、透明人間になれるなどと言うだけバカをみる。
かといって、嘘で誤魔化すには、嘘が壮大になりすぎる懸念があった。嘘などというものは、事実のなかに一欠片の嘘、という塩梅が一番ばれ難い。つまり、嘘で誤魔化すには不向きな事態なのだ。
考えあぐねて、夜雲はあっさりと誤魔化す努力を放棄した。
「んーと。俺、ここの警護をしてて…だから、小太刀は警護用の武器ってワケ。んで、悪いんだケド、俺と会ったコト、誰にも言わないでくんない?」
話せる事柄と要望。
それだけを端的に言い切って多祇を伺うが、思慮深そうな瞳が瞬くその顔からは、これといった感情は読み取れない。
子供のクセに感情を抑えるなんて生意気な、と、夜雲は心の中で密かに毒づく。むろん、己の子供らしからぬ思考回路は、棚に上げたという意識すらせずに忘れ去っている。
黙り込む多祇を前に、夜雲は目まぐるしく動く思考を悟られまいと、ちろり、と唇を舐めた。
多祇が、夜雲の思う通り“生意気”であるならば、言外に含ませた話せない事情があるという点は汲み取るはずだ。ただ、だからといって誰にも話さない、とはならないだろう。夜雲の言っている事が、話せない事情とやらを含めて本当かどうか、誰かには確かめねばならないのだから。
そうなると、確かめる誰か、が問題になる。
夜雲としては、玲人以外に確かめられると非常に困った事態を招く為、さりげなく玲人へと誘導したい所だ。
さて、どうしたものか、と。
そこまで考えが纏まった時を見計らったかのように、多祇が動くのが見えた。
軽く握った手を口元に当て、やや首を傾げて、ゆるりと瞼が閉じて、開く。
「…順番が違う、と…思いませんか?」
「は?」
一言一言を区切るように話す多祇の言葉に、夜雲は虚をつかれて眉を盛大に顰めた。
そんな夜雲の様子に構わず、生真面目な表情を変えずに多祇は言い募る。
「君に何かしらの拠ん所無い事情があるのだろう、という事は分かりますが、生憎と私は君の名前を知りません」
「よんど、こ…?」
「君の提案については考慮するにやぶさかではありませんが、名前も明かせないという事であれば話は別です」
「やぶ…?」
「それに、こういった場合…君から名乗るのが礼儀…いえ、当然の筋、というものではないでしょうか?」
「……」
立て板に水の如き多祇の言葉を、夜雲は半分も理解出来なかった。
鸚鵡返しすら出来ずに、ぱか、と口をあけて呆然としていたのだが、それも理解できるようになった後半には口元を引き結んでいる。
夜雲にとって、名前など個人を間違いなく呼ばわる為だけのもので、区別がつくという点ではいっそ番号になっても良い、という程度の価値しかない。識別と言う事であれば、この邸内で小太刀を下げて歩いている子供など、夜雲以外には存在し得ないのだから、名など告げなくても問題なく照合できる。
だから、礼儀、というだけなら笑い飛ばす事が出来たのだが、筋を持ち出されてはそうはいかない。
夜雲が半身を浸からせている世界は、筋目を非常に重んじる。
多祇は、夜雲が無視することが出来ないと分かっていて、わざわざ言い直したのだろう。
なんて、嫌なヤツ。
心の中だけで盛大に舌打ち、夜雲はどれを言おうか、ふと悩む。
この頃の夜雲には、とある事情が重なって、名前が複数あった。というよりも、名前が定まっていなかった、という方が正確であろう。
腹立ちまぎれに、使われなくなって久しい古いものを告げてやろうかとも思いはしたが、あまり意味の無い所業と気付いて、結局は最近一番呼ばれる回数の多いものを告げる事にする。
「…夜雲」
「………」
地面にぶすりと突き刺さるかのような愛想のない夜雲の名乗りの後、二人の間に奇妙な沈黙が降りる。
多祇は、当然この後に苗字を名乗るのだろうと待っており、そして夜雲は、名乗り終えて多祇の出方を伺っていたのだった。
長いようで、ごく短いその静寂を、二人が変だなと思い始めた刹那。
割って入ってきた玲人の声で、二人の間の緊張は崩れた。
その後。
多祇は、玲人によって夜雲を桐嶋の人間と説明され、納得して帰宅した。
夜雲は、多祇には異能の力が効かないという事態を重くみた玲人が方針転換により、組の大多数の人間にすら隠されていた己の存在を明かされる事になる。これからは夜雲の存在を知る多祇が桐嶋の家へ来るようになる事を考慮すると、至極当然の判断だといえた。
夜雲と多祇が、互いに能力者だと知るのは、更に数年後の事である。
世界に冠するコングロマリットである宰家と、裏社会に隠然たる勢力を誇る梧桐組の一家である桐嶋家は、表向きは健全なビジネスパートナーとして良好な関係を結んでいる。勿論、裏向きの事情も関係もしっかりとあるのだが、それは世間には秘されているし、多祇もまだ詳しくは教えられてはいなかった。
それでも、重要なビジネスパートナーである玲人と今から親交を持つことは有益であるが故に、今回の運びとなった訳だ。
二十代半ばとは思えぬ落ち着いた風貌の玲人は、来年の春に漸く中学に上がるという年齢の多祇にも丁寧な挨拶を述べた。
そして未だ幼いとはいえ、多祇も帝王学をみっちりと叩き込まれている身だ。見劣りすることなく挨拶を返して、顔合わせは終了となった。
その後、別室で仕事の話が進められる間に、多祇は桐嶋家の庭を散策していて、麗らかな日差しを跳ね返す刃をさげた夜雲に行き会う事となったのである。
◇◇◇
何時までも硬直してはいられないので、とりあえず庭の一角にある東屋へと移動する事となる。
先を歩く夜雲の様子に不穏な気配は見られないが、持っている物が物だけに多祇も若干の緊張を隠せない。
もっとも、宰家の嗣子である多祇を、桐嶋の家の者が害するという事はないはずであるのだが。
気まずいという訳でもない、どこか不思議な沈黙のまま、東屋へ着いたところで思いついたように夜雲が声を上げた。
「…そうか…お前さん、宰の坊ちゃんか」
「えぇ、そうです。宰が一子で多祇と申します。よろしくお見知りおき下さい」
多祇はこの時、夜雲の事を桐嶋の家人だろう ―― 一番有り得そうな可能性は玲人の弟か ―― と思った。
少なくても、否、絶対に組員とは思えなかった。
いくら法を遵守する精神に乏しい任侠でも、企業の表看板を掲げている身でこんな年端もいかない少年を組員に迎える事は考えられぬ事であったし、逆に、組員であれば大事な客人である多祇の前に、抜き身の小太刀などという物騒な代物を持って無造作に現れるはずがない。
だからこそ多祇は、問いとも呼べぬ独り言めいた夜雲の言葉に応えて名乗ったのである。
一方、夜雲はといえば。
己が陥った状況の面倒臭さに、早くも全てを投げ出したい心境になっていた。
多祇の名乗りが本当であれば、目の前の少年は桐嶋組の、ひいては梧桐組の大切な客である。
まず、迂闊な口を利けない。うっかりとした事を言おうものなら、両手の指が全部無くなる位では済まされないであろう事は、簡単に予測がつく。
それだけでも十分ウンザリとするというのに、今の夜雲は、隠密行動中なのだ。
多祇が聞けば、嘘だと即座に断じるであろう程に堂々と庭を闊歩していたが、夜雲はこの上もなく真剣だった。
それは、未熟故ではなく ―― 夜雲はその時、透明であったからだ。
ホラ話でも冗談でもなく動かしがたい事実として、夜雲は人間の目は勿論、カメラにも映らない状態になることが出来た。
数年前のある出来事により突如として目覚めたその能力は、一般的には化け物として排斥の対象となったやもしれぬものではあったが、能力発現を目撃した数少ない人間である桐嶋玲人は、幸いな事にそれを非常に実用的な能力として受け入れた。
玲人曰く。
裏技は知る人間が少なければ少ないほど威力を増すのだから、決して人には知られるな。
何故消えたなどと無駄な問いに精を出すより、さっさと扱いに慣れて、組の為に役立てろ。
異能を裏技と言ってのける玲人の豪胆な神経のお陰で、夜雲は然してパニックに陥る事無く能力を受け入れ、組の為にというよりは玲人の為に使いこなしてきた。
そして、今も。
玲人の命を受けて、大事な客を迎えている邸内を秘密裏に巡回していた、という訳である。
事が起こった時に備えて武器となる小太刀を携帯しており、また武器の小太刀が抜き身のままなのは、鞘から抜く手間を省いた為と、なにより隠し持つ必要が無かった為なのだが。
洗いざらい全てを説明して、多祇に納得して貰えるとは到底思えない。
そもそも多祇には、何故か夜雲が見えているのだから、透明人間になれるなどと言うだけバカをみる。
かといって、嘘で誤魔化すには、嘘が壮大になりすぎる懸念があった。嘘などというものは、事実のなかに一欠片の嘘、という塩梅が一番ばれ難い。つまり、嘘で誤魔化すには不向きな事態なのだ。
考えあぐねて、夜雲はあっさりと誤魔化す努力を放棄した。
「んーと。俺、ここの警護をしてて…だから、小太刀は警護用の武器ってワケ。んで、悪いんだケド、俺と会ったコト、誰にも言わないでくんない?」
話せる事柄と要望。
それだけを端的に言い切って多祇を伺うが、思慮深そうな瞳が瞬くその顔からは、これといった感情は読み取れない。
子供のクセに感情を抑えるなんて生意気な、と、夜雲は心の中で密かに毒づく。むろん、己の子供らしからぬ思考回路は、棚に上げたという意識すらせずに忘れ去っている。
黙り込む多祇を前に、夜雲は目まぐるしく動く思考を悟られまいと、ちろり、と唇を舐めた。
多祇が、夜雲の思う通り“生意気”であるならば、言外に含ませた話せない事情があるという点は汲み取るはずだ。ただ、だからといって誰にも話さない、とはならないだろう。夜雲の言っている事が、話せない事情とやらを含めて本当かどうか、誰かには確かめねばならないのだから。
そうなると、確かめる誰か、が問題になる。
夜雲としては、玲人以外に確かめられると非常に困った事態を招く為、さりげなく玲人へと誘導したい所だ。
さて、どうしたものか、と。
そこまで考えが纏まった時を見計らったかのように、多祇が動くのが見えた。
軽く握った手を口元に当て、やや首を傾げて、ゆるりと瞼が閉じて、開く。
「…順番が違う、と…思いませんか?」
「は?」
一言一言を区切るように話す多祇の言葉に、夜雲は虚をつかれて眉を盛大に顰めた。
そんな夜雲の様子に構わず、生真面目な表情を変えずに多祇は言い募る。
「君に何かしらの拠ん所無い事情があるのだろう、という事は分かりますが、生憎と私は君の名前を知りません」
「よんど、こ…?」
「君の提案については考慮するにやぶさかではありませんが、名前も明かせないという事であれば話は別です」
「やぶ…?」
「それに、こういった場合…君から名乗るのが礼儀…いえ、当然の筋、というものではないでしょうか?」
「……」
立て板に水の如き多祇の言葉を、夜雲は半分も理解出来なかった。
鸚鵡返しすら出来ずに、ぱか、と口をあけて呆然としていたのだが、それも理解できるようになった後半には口元を引き結んでいる。
夜雲にとって、名前など個人を間違いなく呼ばわる為だけのもので、区別がつくという点ではいっそ番号になっても良い、という程度の価値しかない。識別と言う事であれば、この邸内で小太刀を下げて歩いている子供など、夜雲以外には存在し得ないのだから、名など告げなくても問題なく照合できる。
だから、礼儀、というだけなら笑い飛ばす事が出来たのだが、筋を持ち出されてはそうはいかない。
夜雲が半身を浸からせている世界は、筋目を非常に重んじる。
多祇は、夜雲が無視することが出来ないと分かっていて、わざわざ言い直したのだろう。
なんて、嫌なヤツ。
心の中だけで盛大に舌打ち、夜雲はどれを言おうか、ふと悩む。
この頃の夜雲には、とある事情が重なって、名前が複数あった。というよりも、名前が定まっていなかった、という方が正確であろう。
腹立ちまぎれに、使われなくなって久しい古いものを告げてやろうかとも思いはしたが、あまり意味の無い所業と気付いて、結局は最近一番呼ばれる回数の多いものを告げる事にする。
「…夜雲」
「………」
地面にぶすりと突き刺さるかのような愛想のない夜雲の名乗りの後、二人の間に奇妙な沈黙が降りる。
多祇は、当然この後に苗字を名乗るのだろうと待っており、そして夜雲は、名乗り終えて多祇の出方を伺っていたのだった。
長いようで、ごく短いその静寂を、二人が変だなと思い始めた刹那。
割って入ってきた玲人の声で、二人の間の緊張は崩れた。
その後。
多祇は、玲人によって夜雲を桐嶋の人間と説明され、納得して帰宅した。
夜雲は、多祇には異能の力が効かないという事態を重くみた玲人が方針転換により、組の大多数の人間にすら隠されていた己の存在を明かされる事になる。これからは夜雲の存在を知る多祇が桐嶋の家へ来るようになる事を考慮すると、至極当然の判断だといえた。
夜雲と多祇が、互いに能力者だと知るのは、更に数年後の事である。
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